英語ベストセラー本の研究
6月 18th, 2008 | by boze |英語ベストセラー本の研究を読みました。最初は英語の勉強とはあまり関係ないかと思い敬遠していたのですが、読んでよかったです。
この本は戦後すぐから最近までの英語学習本を徹底的に研究して、英語学習に必要なものを追求していくという本です。
気になった部分をピックアップしていきます。
日米会話手帳 (1945年)
戦後すぐに英会話の本が出版されたことに驚いたのですが、その内容にもっと驚きました。英文にカタカナで発音が書かれているのですがそのカタカナが本当に聞いたままをカタカナにした感じになっていることです。
Good Evening!
グ・ディーブニン(グ)
I can’t understand English.
アイ カーン タンダスタン(ド)イングリッシュ
ちゃんと音のつながりも表現されています。すばらしい!
ジャックアンドベティー(1949年)
この本で書かれている英語教育の目標がいいですね。
- 英語で考える習慣を作ること
- 英語の聴き方と話方とを学ぶこと
- 英語の読み方と書き方を学ぶこと
- 英語を話す国民について知ること、特にその風習習慣および日常生活について知ること
英語を学ぶということは、できるだけ多くの単語を暗記することではなくて、われわれの心を、生まれてこのかた英語を話す人々の心と同じように働かせることである。
なるほど、英語の学習目標にしたいと思います。
英語に強くなる本(1961年)
- 英語で考えるようになるのが理想的
- やさしい表現を繰り返し練習し、使ってみること
- 日本語を媒介にして考えるにしても、考えを整理し、直訳は避けること
- アクセントは正しく、強く
- お経のように平板ではなく、強勢、抑揚をつけて
- 接頭辞、接尾辞を因数分解すること
- 語源を覚える。アルプスもアルバムもアルブミンも共通の先祖は「白」である
- chatter はペチャペチャ、smack はチュッと、音の感じによってとらえる
- 日本人はやさいい基本語がきらい。つまり、英語を活用させることがきらいである
- 基本語、とくに、do, have, get, go, come… などの動詞をフルに活用させること
- 前置詞と補語を制するものは英語を制する。この二つを新しい角度から見直すこと
- 聞きとることの練習は、日本にいて一人ででもできる
- 便利な表現をできるだけおぼえ、正しい発音で言えるようにしておくこと
- 直読直訳から速読速解へ
- センスグループずつつかんで進み、けっして後がえりをしないこと
英語で考える本(1968年)
私は正しい英語を、できるだけたくさん頭の中に入れておこうと考えた。それには、必要な時にすぐ使える英語を「生のままで」覚えておくことであった。
この頭の中に入れておくのに、中学のリーダーをすべて暗記するという方法をとったそうです。
英文解釈教室(1977年)
「英語は左から右へ読むものである」つまり返り読みしないということ。
英語=>日本語=>事柄
ではなく、
英語=>事柄=>日本語
英語自体から事柄が分かること、つまり訳せるから分かるのではなく分かるから必要なら訳せることが英語の目的である
まさに理想ですね。
日本人の英語(1988年)
冠詞の使い方ひとつで、「英語で考えている」か否かが一瞬で露呈してしまう
a chicken は、chiken とは異なる独自の意味をもっていることにある。日本語で考えるときにも「a+名詞」と「名詞」とは異なる単語であることを認めるのがもっとも現実的だと思われる。
自分の弱い部分ですね。この本を読むまでは冠詞とか前置詞をかなり軽く見て(考えて)いました。
そして究極の英語学習法
- 学習の抵抗感をなくす
- 音読と暗誦を繰り返す
- リスニングを他の三技能に先んじる
- 継続は不可欠
- まずは磐石の基礎を築くことが肝要
音読+英語で考えるが究極の英語勉強法という感じです。
読後の感想
戦後すぐに出版された本や60年代の本でも、かなり英語学習に関して納得させられる部分を持っていることに驚きました。私が80年代に中学で習った英語は残念ながらここに書かれている英語学習とはまったく違うものでした。どこで変わってしまったのか不思議でなりません。中学の英語の先生の発音を今でも忘れません。映画などで見る英語とはまるっきり違ったカタカナで書きやすい英語だったことを。最近の中学校での英語の授業はどうなのでしょうね。


